
モノがどう動くのか、
仕組みから考えて
設計するところが面白い。
産業用ガス商社での営業から転職し、装置技術部で設計のお仕事をされているI.Mさんにインタビューしました。
I.Mさん 装置技術部(入社7か月)
お仕事の内容について

私が担当しているのは、CADデータの設計です。機械部品や治具をデジタルデータで設計します。
どんなものを設計していますか?
設計する対象は様々ですが、阿見では半導体を扱う工場が主なお客様なので、半導体工場で使用する装置周りの機械設計が多いです。
いただくご相談内容は、「装置が古く、消耗した部品がメーカーで生産終了してしまい困っている」「この部品にこんなアレンジをしたいが作ってくれないか」といった漠然とした内容です。
部品だと、装置の可動部の部品が多いです。
「使っていく中でこういうアレンジをしたいが作ってくれないか」などのご相談をいただきます。
それに対してどういう風に進めるのか検討したり、解決できそうなアイディアを提案したりして設計していきます。

お仕事はどんな流れで進みますか?
お客様からご依頼をいただくと、現地に打ち合わせに向かい、そこで実物の装置を見ながらアイディアを出します。
その後設計に取り掛かり、図面に起こしていきます。
教育担当の先輩がついてくれますが、できる部分は一人で挑戦します。
わからないところは「どうしたらいいですか?」と聞いて意見をいただきながら進めています。
上司はどんな方ですか?
とても優しいです。知識が深く、色々なことを知っています。
新しいことにも臆せず取り組んでいて、私もその姿勢を見習いたいと思います。

部内の雰囲気はどうですか?
和やかです。
仕事中はそれぞれ自分の仕事に集中して、黙々と取り組んでいます。
印象的だった出来事はありますか?
以前、阿見の事務所に階段を作ったことがあります。
加工場と資材置き場の間に段差があり、前はそこに踏み台を置いていただけでしたが、危ないので階段を作ることになりました。
私が設計して先輩と一緒に作っていたのですが、加工場を使う工事部の方から総務の方まで、いろんな人がちょこちょこ覗きに来ていました。みんなに見守られながら作業したことが面白かったです。

面白いところや、やりがいはどんな所ですか?
モノがどう動くのか、仕組みから考えて設計するところが面白いです。
最終的に納品するところまで自分でやるので、モノを設計して、自分で出来上がりを見て、お客様に使い勝手はどうか直接聞けるのがやりがいだなと思っています。
充実を感じるときはどんなときですか?
お客様のやりたいことがあって、それに対して自分の考えも含めた設計をして、上司にこうやりたいですとお話をして、いいんじゃないのって言われてそれが全部形になって…
この一連が嚙み合った時だと思います。
自分の中の「これが良い」というアイディアが採用されて、お客様の要望も満たした時に「よし!」って思います。

大村技研に入社した
経緯について
学生時代はどんな学生でしたか?
おっとりした人間だったと思いますが、人と関わる活動に多く参加していました。
高校生の時には、吹奏楽部の強いところに入りたい!と意気込んで、部員数約100人の大所帯な吹奏楽部の一員として活動していました。
組織の中で動くという活動が多かった学生時代でした。
以前はどんなお仕事をされていたのですか?
産業用ガスの専門商社で、営業のお仕事をしていました。
拠点のつくば地区は官公庁の研究所が多く、研究所設備のガス供給や配管工事、設備の点検が主な仕事でした。
大村技研への入社のきっかけは何ですか?
前の職場で、大村技研の職人さんにお仕事をお願いしていました。
退職を考えていた時期、職人さんに辞めようと考えていることをお話ししました。
すると「もったいない、うちでよければ働かないか」とお誘いをいただいたのがきっかけであり、スタートです。
実は、転職の際に業界を変えようかなと思っていました。
けれど、ガスというニッチな職場で丸6年弱ほど頑張って、それなりに経験も積んできたので、
また1からというのももったいない気がしていました。
営業じゃない職種で、これまでの経験を新しく活かせるところがあるなら、そういう働き方もいいなと思いました。
入社前の面接はどのような様子でしたか?
私を誘ってくださった方も面接に同席してくれて、今の上司と3人での面接でした。
とても和やかな感じで進みました。
営業からCAD設計への転職、ハードルは感じましたか?
ハードルは感じました。
前は商社の営業だったので知識は広く浅くという感じでしたが、設計となると深みが必要なので難しいだろうなと思っていました。
でも、チャレンジしてみたいと思って応募しました。
入社前と後で感じたギャップはありますか?
結構フランクな雰囲気だなとは入ってみて思いました。
前の会社は、上下関係がしっかりしていたので、比べると営業所内の人間関係がフランクな感じでした。
縦の関係にも良い面はあるけど、フランクな人間関係も面白いなと感じます。

未経験から
設計の仕事に挑戦

設計の技術はどのように身に付けましたか?
数をこなしていきました。
CADは全然触ったことがなかったので、最初は簡単な図面でもすごく時間がかかっていました。
「全然できないー!」と焦っている私の様子を見た上司は、「ゆっくりやっていいよ、ちゃんと技術をしみ込ませながらやってね」と言いながら見守ってくれました。
でも楽しくやっていたので、家でもCADを触ったりして操作の特訓をしていました。
4~5か月経って、ある程度のスピードと正確さで設計できるようになりました。
経験のない難しいことでも向き合っていけるのはなぜですか?
責任感や使命感があるからだと思います。
設計して出来上がりを待っているお客様がいると思うと、途中でいいやっていう風にはできないです。
設計はモノづくりの最初のところなので、先輩に確認してもらって「これじゃ動かないよ」と何回も言われました。
動かないものを納品してはいけないので、何回もリテイクをして、またダメだったって思うこともあります。
でもそこから学べることもあるので、根気よくやっていきます。
お客様の求めるものが出来上がるまで、やるしかないなと思います。
周りの人に助けられたことはありますか?
装置技術部だけではなく、他の部署の方にも助けていただいています。
困った時、工事部の方に「これってこういう加工できませんか」とお願いすると「いいよ」ってやってくれて、みんな嫌がらずに相談に乗ってくれます。
先輩がお休みしていたので、お客様のところに1人で行こうとしたら、「1人で大丈夫?」と声をかけられたこともあって、よく見てくれているなと感じます。
こちらから何かお願いした時も、嫌がらずにすぐ答えてくださるので、ありがたいなと思っています。
典型的な1日の流れ
8:00~17:00が定時なので、朝は7:40にはいつも席についています。出勤すると、一番乗りか二番乗りが多いのであまり人はいません。
来た人に対して、みんな「おはようございます」と挨拶します。
1日社内の日

8:00からメールをチェックして、終わり次第図面を書き始めます。
1日中図面を書いたら、仕入れ先に対して「こういうのできますか?」と見積もり依頼をかけます。
1日社内にいる日はこんな感じです。
外出する日

現場でモノを確認する必要がある時は、午後から外出して現物確認や打ち合わせをして、現場で作業をすることもあります。
現場での作業はどんな内容ですか?
主に採寸作業です。
「こういうことがしたいから一回現地に来てくれないか」と言われて現場へ行きます。
実際に現物を見て、あーでもないこうでもないとお話をして、設計のためにメジャーとノギスを使って採寸していきます。
ほかには、自分で設計して出来上がったものを、お客さん立ち合いのもと取り付けに行くこともあります。
がっつり工事をするわけではないんですが、こういった軽作業をやることもあります。
将来どんな仕事人に
なりたいですか?

ちゃんとしたエンジニアになりたいです。
今はCADの操作をおおよそできるようになりましたが、モノの仕組みをもっと良く知りたいです。
CAD上では書けるけど、思った動きをするか、重さに耐えられるか、どこに負担がかかるのかなど気が回るようにしていきたいです。
今はお客様の要望に応えるので精いっぱいなので、「これならこういうのがあって、こういう方がもっとよくなりますよ」という、プラスアルファでの提案ができるようになりたいなと思います。
CADで図面が書けるだけではなく、本当の意味で “設計” をするというのができるようになりたいです。
各拠点の様子
直属の上司からの
コメント
彼女は常に自分がやるべきことを見直し、どれを優先すべきかを整理して作業を手際よく進めていきました。
さらに、自分が終わらせた作業を記録し、後から確認が必要な時もスムーズに情報を引き出せるように心がけています。こうした細かな整理力に感心させられました。
入社以来、コツコツと努力を重ね技術的なスキルを着実に身につけてきました。
特に、協調性に優れ、チームの一員としてお互いに助け合いながら仕事を進める姿勢がとても印象的です。
複雑な設計の課題にも真摯に向き合いながら、周囲としっかりコミュニケーションを取り、スムーズにプロジェクトを進めています。
他のメンバーの意見にも耳を傾け、柔軟に対応することで、より良い成果を生み出しています。
これからもますます活躍してくれることを楽しみにしています。